教員不足深刻 5月で小中高15人 さらに増加、教頭が担任の学校も

米沢信義
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 山梨県内の公立学校で教員不足が深刻となっている。県教育委員会の5月時点の調査では、小中高校の15校でそれぞれ教員1人が未配置で、前年同時期の2校から大幅に増えた。さらに年度途中で、産休や病休に入った教員の代わりが見つからずに、教頭や主幹教諭が担任を兼ねる学校も出てきている。

 県教委の調査によると、本来必要な数の教員が配置できていなかったのは小学校3校、中学校8校、高校4校の計15校。それぞれ1人ずつ足りなかった。急な退職や休職などに対応できなかった例が多いという。ただ、担任が不在となったケースはなかったとしている。

 前年度は、小学校1人、高校1人の計2人だけだった。

 教員不足が生じる理由として、県教委は、代用を務める臨時的任用教員が見つからなかったことを挙げる。定年となる教員の継続希望者はすでに、再任用の形で配置計画に組み込まれている。そのため、教員採用試験で採用されなかった人たちの中から臨時的に任用するが、受験倍率が年々低下しているうえ、「すでに就職している」などと断られるケースもあって確保が難しいという。

 この調査は5月時点のみで、その後の不足数は把握されていないという。そのため、教員が計画通り配置されても、その後教員不足が深刻化する例もある。

 実際、前年度の途中に体調不良や家族の介護などを理由に57人(小学校42人、中学校13人、高校2人)が退職し、教頭や主幹教諭が担任を兼ねた学校もあった。

 県内のある小学校では、教頭と主幹教諭が担任を兼任し、校長も一時は授業を担当した。この校長は「教頭や主幹教諭は担任の仕事が終わった後、本来の仕事もこなしている。臨時職員を見つけるのは校長の仕事だが、どこにいるのかわからず、闇を手探り状態」という。

 新年度がスタートした時点では、教員の配置は定数通りだったが、心身の不調で担任が1人外れ、産休などで職場を離れた教員もいた。校長が代わりの臨時教員のなり手を探したが、「授業はできるが担任は無理」という人が多かった。ほかの校長に尋ねてもみたが、「うちがほしいぐらいだ」と手いっぱいの状態を説明されて断られたという。

 教員不足は全国的な問題で、文部科学省は昨年度初めて山梨県を含む全国調査を実施した。その結果、公立小中高・特別支援学校で計2065人が足りなかった。千葉県は県内教員の不足数を毎月調べており、昨年5月時点で135人の不足だったのが、9月には倍以上の281人になり、この1月には324人にまで増えたという。

 山梨県教委は5月時点以外の教員不足数を調査する予定はないというが、この校長は「山梨でも年間複数回の調査をして実態を把握し、対策を講じてほしい。このままでは数年後には学校が崩壊する」と危機感を募らせる。(米沢信義)