物価上昇は「あと半年」、その後にくる危機とは? 森永卓郎氏が語る
10月の消費者物価指数が歴史的な上昇率となった。幅広い品目が値上がりする中で、どのように生活を乗り切ればいいのか。経済アナリストの森永卓郎・独協大教授は、物価高が続くのはあと半年で、その後の危機に備えるべきだと話す。別の危機とは何なのかを聞いた。
◇ ◇
いまの物価上昇は資源高と円安による外的要因です。ものによりますが、原油や穀物価格はピークを過ぎました。物価高騰が続くのは年内までで、来年中にはマイナスに逆戻りする可能性がある。つまり、歯を食いしばらないといけないのはあと半年くらいだと思っています。
日々の買い物の順序を変えて、その日の食事で何を作るかを先に考えるのではなくて、安いモノを買って、何を作るか考えるようにすれば出費を抑えることができます。家電など家庭用耐久財も大きく値上がりしていますが、これから下がり始めるので、壊れていなければ無理していま買い替える必要はないでしょう。
米国は金利をどんどん上げていて、これがどこかの時点で本格的なバブル崩壊につながり、一気に世界が(物価が安くなる)デフレになる。日本も(物価の動きを示す)GDPデフレーターでみるとマイナスなんです。
しかし、物価高の危機が去っ…

富はどこへ 異次元緩和10年 5つのなぜ
金融緩和とは結局、何だったのか。分かりやすいイラストや専門記者の解説で探るとともに、私たちの暮らしへの影響を検証します。[もっと見る]