サッカーの90分は長すぎる? 「タイパ」重視するZ世代のW杯消費
聞き手・中島鉄郎
数多くのコンテンツに囲まれたSNS時代。W杯は、ハロウィーンと同じように盛り上がれるものになるのか。若い世代の消費文化に詳しいニッセイ基礎研究所の廣瀬涼さんに聞きました。
2年おきにある五輪とW杯は、世界の大きなスポーツイベントとして、カレンダー的機能を果たしていました。
ところが五輪が1年ずれこみ、W杯は開催時期が6、7月から11、12月に変わりました。主要なスポンサー企業にとって長年慣れた日程の変更はプロモーションに大きな影響を与えています。ただでさえコロナ禍からの回復途上です。スーパーを一周しても、W杯に関連づけたセールスは大会直前まで目立たず、消費者の認知も低いままでした。
若い世代に視点を移すと、W杯が盛り上がっていないのは、「まだ日本戦が始まっていないから」です。
サッカーは「コミュニケーションツール」に過ぎない?
「みんなが盛り上がる」は…
- 【視点】
「生放送は見ない。推しのチームが勝った時だけ、録画を見る」。私と同じ野球ファンという大学生は、このように話していました。2002年の自国開催に沸いた世代や、夜のスポーツニュースを心待ちにしていた世代との違いは明確です。YouTubeやTwi
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