神戸で3・11支援集会「100回」 11年超、経験伝え学び合う
東日本大震災の被災地支援や復興について話し合う「神戸復興塾3・11支援集会」が今月、100回目を迎えた。2011年の初会合以来、阪神・淡路大震災と東北の被災地を結んで学び合ってきた。
集会は、阪神・淡路大震災の復興に携わる研究者や医師、建築家らによる「神戸復興塾」(16年に解散)が呼びかけ、東日本大震災から10日後の11年3月21日に始まった。神戸市内に集まって東北での支援活動を報告し合い、16年先を行く兵庫の被災地に東北の被災者を招いて課題や教訓も伝えてきた。
100回目の集会は今月11日に神戸市内で開かれ、オンラインも含め約30人が参加した。宮城県南三陸町のまちづくり団体「復興みなさん会」の理事、工藤真弓さん(49)は「神戸のみなさんが苦難を乗り越えた先に見つけた大事な方法を授けてもらった。それが南三陸町の取り組みのスタート地点にちりばめられている」と話した。
当初からの参加者で、被災者の生活再建に詳しい神戸大地域連携推進本部の山地久美子特命准教授は「集会は東北と一緒に復興に関わることができる場。阪神・淡路大震災の経験を伝えるだけでなく、東日本の被災地からも学ぶことで、南海トラフ地震など『次の備え』にもつなげられる」と意義を語った。
集会は今後も継続し、次回は阪神・淡路大震災から28年となる来年1月に開かれる。(稲垣大志郎)
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