子どものW杯観戦、上達へつなげるには…中村憲剛さんおすすめの見方
サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が20日(日本時間21日)に開幕した。W杯の出場経験がある元日本代表MFの中村憲剛さん(42)に、テレビやインターネットを通じた試合観戦の楽しみ方を聞いた。
――W杯では画面を通して、どんなところに注目すればいいでしょうか。
「世界一をめざす選手たちの迫力、雰囲気は他の大会とは異なります。国を背負って戦っているので、選手の覚悟もいつもとは違います。試合を見るとき、難しく考える必要はありません。ゴールシーンやキーパーがシュートを防ぐ決定的な場面など、誰の目にもとまるプレーから楽しんでもらえればいいと思います」
――中村さんがW杯を初めて見たのはいつですか。
「1986年のメキシコ大会です。僕は5歳でした。マラドーナ(元アルゼンチン代表)をずっと見ていましたね。左足のボールタッチを見て、シンプルに『すごいな』って。この大会のマラドーナは『神の手』(ハンドの反則を審判が見逃しゴールが認められたプレー)や『5人抜き』も決めました。この大会からマラドーナを追いかけました。マラドーナのW杯での活躍をまとめたビデオを買ってもらったほどです」
――今大会で注目している選手は?
「アルゼンチン代表のメッシの調子が今季は良いです。35歳なので、彼にとって最後のW杯になる可能性があります。見て欲しいのは左足の扱い方ですね。シュートもパスもできるし、ドリブルでは相手に球を奪われない。得点に絡む確率が異常に高いというのが特長です。若い選手なら足が速いフランス代表のエムバペ。23歳の彼は球を扱う技術に加え、跳んだり走ったりするアスリートとしての能力も高い。現代サッカーの申し子みたいな選手です」
――日本の子どもたちがマネするには少し難しいかもしれませんね。手本となりそうな選手はいますか。
「前回準優勝したクロアチア…