27人目のW杯メンバーが登場? 笑いを誘った正体は、赤い調理服

森保ジャパン

ドーハ=勝見壮史
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 サッカーのワールドカップ(W杯)日本代表に27人目のメンバーが登場した。

 日本代表は19日夕、練習前にチームの記念撮影を実施。そこにメンバー26人に加え、もう1人、ユニホーム姿の男性が……。代表チーム専属シェフの西芳照さん(60)だ。

 森保一監督と代表選手26人の撮影を、傍らで見守っていた西さん。その後、スタッフも入ったショットに納まると、突如、選手たちの前へ出た。

 今年3月、還暦祝いでチームからプレゼントされた赤い調理服を脱ぐと、その下には代表の青いユニホームが。短パンやソックスまで一式そろえる芸の細かさだ。

 選手たちは拍手し、大盛り上がり。4年前のロシア大会では、宿舎や移動の手配をする担当者がユニホーム一式を着て撮影に参加し、笑いを誘った。スタッフの間では「今回は誰がするのか」と話題になっていたという。

 ユニホーム姿になった西さんは、主将のDF吉田麻也から左腕にキャプテンマークをつけてもらい、前列中央へ。森保監督の横で、笑顔で写真に納まった。

 チーム広報は「吉田選手のあの行動が、選手たちと西さんのいい関係を表している」と話す。

 西さんは2006年W杯ドイツ大会からチームに同行。今回で5大会連続の「出場」で「仕事ではあるけど、一つの家族みんなのご飯をつくりに行く感じでやらせてもらってきた」。

 中東や東南アジアといった食や文化の違う地域にいっても、定番となった特製ハンバーグや銀ダラ、ウナギを提供し、選手を支えてきた。今回の「隠し芸」で、選手たちの胃袋だけでなく、笑いまでつかんだ。

 西さんは「年齢的にも、代表の専属シェフは今回が最後にしようと思う」と話しているが、チーム広報は「辞めさせません」ときっぱり。あらためて多才ぶりを見せられた関係者たちの引き留めは強まりそうだ。(ドーハ=勝見壮史)

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