藤枝悲願、J2初昇格 最終戦、長野に引き分けで2位確定

黒田壮吉
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 サッカーJ3の藤枝MYFCは20日、最終節でAC長野パルセイロに0―0と引き分け、初のJ2昇格を決めた。勝ち点67となり、自動昇格圏の2位が確定。クラブ創設14年目での快挙達成となった。清水エスパルスジュビロ磐田がすでにJ2降格を決めており、来季のJ2は静岡県勢が3チームとなる。

 長野Uスタジアム(長野市)に試合終了のホイッスルが鳴り響くと、選手たちは抱き合って喜び、敵地のスタンドに駆けつけたサポーターも歓声で祝福した。選手の目には涙が浮かんでいた。

 この日、藤枝は前半、相手にボールを持たれる時間も多く、決定機をなかなか作れない展開が続いた。後半になると、徐々にボールを支配。後半33分、スルーパスに抜け出したFW岩淵良太選手がシュートを放ったが、相手GKに防がれた。無得点で終わったが、安定した守備で引き分けに持ち込み、J2昇格を決めた。

 藤枝は2009年の創立で県1部リーグからスタートし、14年にJ3に参入した。20年から2年連続で10位だったが、昨年7月に就任した須藤大輔監督のもと、「超攻撃的サッカー」を掲げ、攻撃力と前線からの激しいプレスに磨きをかけてきた。須藤監督は「シーズン前の合宿時から、走り負けないよう強度のある練習を継続してきた。シーズン後半になって、それが生きた」と語る。

 今季は6~7月にクラブ新記録の6連勝を飾った。夏以降にはクラブ史上最長となる11戦負けなし(7勝4分け)など好調を維持し、通算成績20勝7分け7敗。得点58、失点29もリーグ2位の好成績だった。得失点差では3位と13点の差もつけた。

 試合後、GKの内山圭選手は「(今季の)最初はなかなかうまくいかない中で、主将中心にやってきて、こういう結果が出せてよかった」。主将のMF杉田真彦選手は「(今季は)ミスを恐れず、超攻撃的サッカーを貫いてきた。藤枝はまだ小さいチームだが、これからはばたいていくので、応援をお願いします」と話した。

 須藤監督は「前半戦は勝ちきれない試合が続いたが、超攻撃的サッカーをぶれずに表現し続けた。いまは良い景色が見えている」と語った。来季のJ2では清水と磐田との対戦も控える。「大先輩と戦える千載一遇のチャンス。序列を変えるような一手をうち、藤枝の名を全国にとどろかせたい」

 「サッカーのまち」を掲げる藤枝市も喜びに沸いた。この日はホームの藤枝総合運動公園サッカー場でパブリックビューイングがあった。北村正平市長は「悲願であったJ2昇格、見事に達成したこの快挙に大変感動している。今後、ますます活躍され、サッカー王国静岡を盛り上げていきましょう」とのコメントを出した。(黒田壮吉)