「政治とカネ」をめぐり、10月上旬から約1カ月半の間に次々に不透明な事実が発覚した寺田総務相は、国会で追及されるたびに不安定な答弁を繰り返した。「事務的なミス」などと繰り返したが、政治資金規正法や公職選挙法を所管する総務大臣としての資質が厳しく問われた。
寺田氏をめぐっては、週刊文春が10月上旬、寺田氏自らが代表を務める政党支部と、政治団体「寺田稔呉後援会」が事務所を置くビルを巡り、その一部を所有する妻に事務所の賃料を支払ったと報じた。政治資金を家族に還流させている疑念を持たれた。
寺田氏は、賃料支払いについて、妻は扶養家族ではなく「経済的には別主体」と述べ、10年間の賃料2688万円は適正な金額だとして正当性を強調した。
妻が代表を務める政治団体「…