サッカー日本代表は5日(6日午前0時)、ワールドカップ(W杯)で史上初となる8強進出をかけて、クロアチアとの決勝トーナメント1回戦に臨む。
チーム最年少、21歳の久保建英(たけふさ)はかつて、もう一つの日本代表の歴史をつくろうとして、涙にくれたことがある。
芝の上に座り込み、目を閉じ、口を開いて大泣きしていた。まるで好きなおもちゃを奪われた子どものように。
昨夏の東京オリンピック(五輪)サッカー男子3位決定戦。日本がメキシコに1―3で敗れた直後のことだ。
ほどなく取材エリアに現れた久保は、うそのようにケロッとしていた。「こんなチャンス、もうないと思う」と試合を振り返り、はっきりと受け答えしていた。
この落差をどう考えればいいのだろう。
あの涙は、日本サッカーの金…