持続可能な水道へ「広域化」プラン 県が意見公募

北沢祐生
[PR]

 生活に欠かせないライフラインの水道を持続的に運営できるよう、新潟県が「広域化」推進プランの素案をまとめた。人口減少や設備の老朽化が進み、災害対応も求められるなかで、市町村の枠を超えた事業として財政面などの基盤強化を目指すもので、県民から30日まで意見を公募している。

 水道は原則、市町村の仕事だが、人口減少で水道料収入は落ち込み、加えて水道管などの設備更新は待ったなし。運営に危機感を持つ自治体は少なくない。

 県によると、2010年度からの10年間で給水人口、収益とも県全体で約5%減少。給水人口の減少は今後も続くことが予想され、1日あたりの最大給水量は20年度の約101万8千立方メートルから、10年後には9・2%減ると推計する。

 水道事業への一般会計からの繰り入れは19年度で計約49億円と5年間で1・8倍に増加。今後の老朽化対策などでさらに増えることが見込まれる。導水管など基幹的な水道管の耐震化率も2割にとどまっている。

 こうした状況を踏まえたプランの素案では、県内の市町村や企業団などの30の水道事業者を村上、新潟、中越、魚沼、上越、佐渡の6圏域に分け、うち新潟の2エリア、中越の1エリアで計13の広域化パターンを検討。施設・設備を統廃合した際の建設費や維持管理費がどう変わるかをシミュレーションし、40年間で21億~188億円の削減効果があると算出した。

 素案をまとめた県市町村課は、財政面だけでなく災害時の連携強化、人材確保・技術伝承などの観点からも広域化を検討する必要があると指摘。担当者は「今回のシミュレーションで地域の個別事情は考慮していない。今後、市町村と検討する場で議論を深めていきたい」と話す。

 意見の提出は郵送やファクス、メールで。素案は県ホームページや地域振興局などで閲覧できる。問い合わせは同課(025・280・5060)。(北沢祐生)