仏人気ブランド、サンローランのフランチェスカ・ベレッティーニ最高経営責任者(CEO)が来日し、朝日新聞のインタビュー取材に応じた。2013年にCEOに就任して以降、ブランドの売り上げを6倍に伸ばした具体的な手法や、巨大化する新興国市場に対する日本市場の存在感、ラグジュアリーブランドの使命について聞いた。
――CEO就任以降、具体的にどれほど売り上げが変わったのでしょうか?
当初の売り上げは約5億ユーロ(約724億円)でしたが、直近の数字では約30億ユーロ(約4343億円)になりました。利益の伸び率は更に高くなっています。
CEOに就任後、フランスの老舗ブランドを大きく成長させたベレッティーニ氏。記事の中盤から後半にかけては、スターデザイナーがブランドを去った際の後任として、新たな才能を見いだしたこと、組織や取引を改編してビジネスの足腰を強化させたこと、日本市場をどう見ているのかなどを具体的に語ります。また、現在東京・天王洲で開催している、創始者イヴ・サンローランと交流を深めたモデルのベティ・カトルー展も取材をしました。
――どのようにして達成したのでしょう。
まず大切にしたいと思ったの…