東京都の40代の女性にとって、司書は子どものころからの憧れの仕事だった。
大学で資格を取り、非正規職員として図書館で働き始めた。
やりがいは毎日感じている。
孫がうまれたばかりの女性が絵本を探しにきた時には、かつて自分の子に読み聞かせていた本と“再会”させることができ、「孫に読んであげたい」と喜んでいた。
小学校へ読み聞かせをしに行くと、子どもたちが目を輝かせて物語の世界に聴き入ってくれる。
「本と出会う瞬間に立ち会えることが何よりうれしい仕事なんです」
問題は、その待遇だ。
業務は正職員並みに幅広い…