静岡市の安倍川グラウンド、いまだ使えず 台風15号被害から2カ月

魚住あかり、黒田壮吉
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 静岡県内に甚大な被害をもたらした台風15号の接近から23日で2カ月。大雨の影響で、静岡市の安倍川河川敷の野球場やサッカー場のグラウンドは冠水した。地面が陥没するなどの被害を受け、いまだに多くで使用できない状況が続いている。全面復旧は来年8月になる見込みという。

 11月22日、静岡市の安倍川河川敷にある弥勒スポーツ広場。ゴールネットには流木が引っかかり、地面がえぐられていた。石だらけになっている場所もあり、2カ月たっても、台風の爪痕が色濃く残っていた。

 県内では9月23日夜から24日朝にかけて、線状降水帯が発生し、12時間の降水量は静岡市で404・5ミリとなるなど、県内7カ所で観測史上最多となった。大雨で安倍川が増水したことで、スポーツ広場のグラウンドが冠水し、土砂や流木などが流れ込んだ。

 市によると、安倍川流域には市が管理するスポーツ広場が33カ所あり、そのうち、19カ所が被災した。2カ月の間に一部は復旧を進め、4カ所(一部復旧を含む)が使えるようになったという。だが、いまだに15カ所は全く使用できない。

 そのうち、4カ所については市費で対応し、東新田、狩野橋、柳町は来年1月、松富は年度末までの復旧を目指す。市の担当者は「被害が大規模なため、市だけで対応するのは難しい」と言う。残る11カ所は、都市災害復旧事業の制度を利用し、国の補助を受けて修復する予定だ。国の調査は来年1月に予定されており、市の担当者は「補助を受けるため被災状況の保存が必要で、ほとんどの広場で修復が進んでいない」と話した。

 市によると、全面復旧は来年8月ごろになる見込みだ。そのため、当面の間、利用できる野球場やサッカー場などが従来の3分の1という状況が続く。

 河川敷で犬の散歩をしていた佐藤睦美さん(37)は「高校生がサッカーの練習をする場所がなくなってかわいそう」と話す。復旧については「以前はバイクを飛ばす人もいて危なかった。これを機に管理面でもしっかり整備してほしい」と求めた。市の担当者は「スポーツをしたり、遊んだりして多くの市民に親しまれている場所で大変なご迷惑をかけている。なるべく早い復旧を目指したい」と話している。(魚住あかり、黒田壮吉)