源頼朝の座像を特別公開 頼朝が植えた杉で制作、伊豆の国市

南島信也
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 鎌倉幕府の初代将軍、源頼朝が挙兵の際に植えたとされる「頼朝杉」で作った頼朝の座像が23日、静岡県伊豆の国市の韮山文化センターで公開された。NHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」の序盤の舞台となった同市での1日限定の特別公開に多くの人が見学に訪れ、隣接する大河ドラマ館とともに終日にぎわった。

 頼朝杉は、島田市の智満寺(北川教裕住職)の境内にある国の天然記念物「十本杉」の一本。樹齢約800年と推定され、高さ36メートル、幹回りが10メートル近い巨木だったが、2012年9月に自然に倒れた。

 全国の名木を調査・研究し、日本文化の継承と地域活性化に取り組む銘木総研(大阪市)の前井宏之社長(52)が、智満寺の弥勒菩薩(ぼさつ)像を手がけた京都市の仏師、江里康慧(えりこうけい)氏(79)に頼朝像の制作を依頼した。

 座像は高さ99センチ、横幅130・5センチ、奥行き95センチ、重さ50キロ。武士の頂点に立ったときの頼朝の姿を表現したという。今年1月から9カ月かけて完成させた。座像を収める厨子(ずし)は江里さんの長女で截金(きりかね)作家の朋子さん(52)がデザインした。

 この日の特別公開で、江里さんは「権力の頂点を極めたときの強さと気品を表現した」と語った。山下正行・伊豆の国市長、菊地豊・伊豆市長、豊岡武士・三島市長も来場した。「お帰りなさいという感じだ」(山下氏)、「頼朝がリアルに浮かび上がってくる」(菊地氏)、「征夷大将軍の威厳と品格を感じる」(豊岡氏)と話した。頼朝像は12月に東京や島田市で展示された後、来春にも頼朝ゆかりの鶴岡八幡宮神奈川県鎌倉市)に奉納される予定だ。(南島信也)