鹿角市の市民劇団が旗揚げ30年 25、26日に記念公演、稽古励む

井上潜
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 秋田県鹿角市の市民劇団「演劇を楽しむ会」(村木哲文会長)が、旗揚げから30年を迎えた。25、26日、鹿角市の「文化の杜交流館コモッセ 文化ホール」で記念公演を開く。過疎化が進む北東北の「縄文の里」を舞台に、人と人とのつながりや「共存」の大切さを込めたメッセージを、笑いとともに届ける作品だ。

 演劇を楽しむ会は花輪公民館主催の演劇体験講座がきっかけで、1991年に生まれた。翌年の旗揚げ公演では水上勉作の「釈迦内柩唄(しゃかないひつぎうた)」を上演した。それから、毎年1回の定期公演と朗読会を開いてきた(第29回の公演はコロナの影響で今年6月に開催)。現在は小学1年生から80代まで25人が所属し、公演の3カ月ほど前からコモッセを拠点に練習に励んでいる。

 25、26日は過去に上演し好評だった作品をリメイクした「新・サクラサク」を、メンバー18人で届ける。元高校教師で長く演劇指導をしてきた高木豊平さん(87)が作・演出、地元紙・米代新報の記者だった北村まさとさん(71)が脚本を担った。

 縄文遺跡が残る集落で、遺跡の発掘に関わる人たちや閉校になった小学校の関係者、地元でひときわ元気なおばあちゃんや、バックパッカーをしながら「縄文の里」を訪れたアフリカからの留学生など、個性豊かな人たちが登場する。登場人物たちのどこかコミカルな掛け合いが笑いを誘う。

 22日は10人ほどがコモッセの研修室で稽古を行った。高木さんらの指導を受けながら、繰り返し振り付けやせりふを確認した。阿部由貴さん(42)と藍凜(あいり)さん(小5)、凜咲(りいさ)さん(小1)親子は、隣の岩手県八幡平市からの参加だ。「舞台に立って演技をするのは楽しい」と凜咲さんは、本番を心待ちにしている。

 会長の村木さん(75)によると、メンバーは職業も会社員や主婦などさまざまで、全員がそろうことが難しいという。その分、稽古で見せる表情は真剣そのもので、22日も出演者同士で動き方や声の出し方などを何度も話し合っていた。自らも出演する村木さんは「熱いファンの方たちのおかげで活動を続けてこられた。多くの人に喜んでもらえるよう一生懸命がんばりたい」と話している。

 25日は午後6時半開演(午後6時開場)、26日は午後2時開演(午後1時半開場)。入場料は500円(高校生以下無料)。問い合わせは村木さん(090・9530・8200)へ。(井上潜)