高齢運転者対策「検討していく」 97歳による事故で警察庁長官

編集委員・吉田伸八
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 福島市で97歳の男性が運転する車が歩行者などに衝突し死傷者が出た事故に絡み、警察庁の露木康浩長官は24日の定例の記者会見で、高齢運転者による交通事故について「今後、必要な対策のあり方を検討していきたい」と述べた。

 事故は19日夕、福島市南矢野目の市道で起きた。同市の男性が運転する軽乗用車が歩道を歩いていた女性をはね、女性は死亡。軽乗用車はさらに、車道を走っていた車3台に衝突し、これらの車に乗っていた女性4人がけがをした。運転していた男性は2020年の運転免許更新時に受けた認知機能検査では問題はなかったという。

 高齢運転者による交通事故防止策では、改正道路交通法が今年5月に施行。75歳以上で一定の違反歴がある人を対象にした免許更新時の運転技能検査(実車試験)や、自動ブレーキなどを備えた安全運転サポート車(サポカー)に限って運転できる限定免許が導入された。

 露木長官は会見で、高齢者の免許証の有効期間短縮など制度面の見直しについて考えを問われたのに対し「施行した新制度を効果的に運用することで、事故防止を図っていくのが先決と考えている」と説明。その上で、「制度は不断の見直しが必要だ。新制度の施行状況や今後の事故の発生状況などをふまえながら、必要な対策のあり方について検討していきたい」と語った。(編集委員・吉田伸八