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第2子の出生前検査を受けた理由 ダウン症の長男育てる須貝未里さん

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聞き手・富田洸平
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 妊婦の血液からおなかの赤ちゃんの染色体異常を調べる出生前検査(NIPT)は、希望すれば誰でも受けられるようになりました。赤ちゃんが生まれる前の検査はNIPT以外にもあります。こうした検査が広がっていくことについて当事者は今、どう考えるのか。ダウン症の長男を育て、次男の妊娠時に検査を受けた元アルペンスキー日本代表の須貝未里さんに聞きました。

すがい・みさと

 1988年生まれ。元アルペンスキー日本代表。2014年に引退。現在は全日本スキー連盟ナショナルチームのセクレタリーを務める。20年に長男、22年に次男を出産。

 ――長男を出産したときのことを教えてください。

 「2020年に長男を出産しました。出産後すぐ、病室で医師から染色体異常の可能性がありますと伝えられました」

 「ショックでした。当時、ダウン症についての知識はほぼゼロ。『ひとりで歩けないのでは』とか『長生きできないのでは』とか、一緒に明るい未来を過ごすことが想像できませんでした。子どもを病院に置いて出て行きたいと思うこともありました」

 ――その思いは変わりましたか。

 「笑ってくれたり、首がすわったり、寝返りしたり。赤ちゃんとの時間を過ごす中で、成長しているんだなというところが見られ、前向きになれました。ダウン症のことを知らないがために、もったいない新生児期を過ごしてしまったなと感じます」

2人の将来を背負えるか

 ――第2子を妊娠したとき、検査を受けることは事前に決めていたのでしょうか。

 「はい。夫とも相談して、もし染色体異常や障害が見つかったらあきらめようと考えていました。もし2人目に障害があったら、私には育てられる自信がありませんでした」

 ――どのようなところに不安を感じていたのでしょうか。

 「長男を育てるのに前向きになれたとは言え、やはり将来の不安があります。自立できるのか。私たちが亡くなった後、どうやって生活していくのか。長男の分だけならなんとか悩めますが、それが2人分となったら。背負う覚悟はできませんでした」

 「人手の心配もありました。夫はスキー選手で海外遠征も多く、1年の半分くらい家にいません。実家が遠く頼れる人がいない。子どもたちの通院やリハビリ、療育を私ひとりで回せるのか、ゆっくり発達していく長男に向き合ってあげられるのか。そんなことも考えました」

検査でわかった第2子の疾患

 ――どのような検査を受けたのでしょうか。

 「精度の高いNIPTも知っていましたが、赤ちゃんに染色体の異常がないかなど、その確率を調べる母体血清マーカー検査を選びました。妊婦健診で通っていた病院でできたからです。ダウン症は295分の1より高いと陽性となりますが、私の場合は300分の1。ぎりぎりだったので、念のため別の病院を紹介してもらい妊婦健診より詳しく調べられる超音波検査をしました」

 「染色体異常の特徴は見つか…

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