パーキンソン病、高齢化で増加中 「10年で寝たきり」は過去の話に

村山知博
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 パーキンソン病は、中脳の黒質という部分で神経伝達物質のドーパミンをつくる細胞が減り、体の動きに障害が出る難病だ。国内には15万~20万人の患者がいる。

 米俳優のマイケル・J・フォックスさんが29歳で発症したことが知られるが、若年性パーキンソン病の割合は1割ほどに過ぎない。50代以降の患者が多く、65歳以上の高齢者では100人に1人ともいわれる。高齢化とともに各国で患者が増えており、2040年には世界で1400万人を超えるという推計もある。

 おもな症状は、動作が遅くなる▽手足が震える▽関節などが固くなる▽体のバランスが取れなくなる――など。便秘や睡眠障害、うつ病といった症状が出る場合もある。ゆっくりと進行し、かつては「発症から10年後には寝たきりになる」ともいわれていた。

 治療の基本は薬物療法だ。現在はドーパミンを補充する薬のほか、ドーパミンの代わりになる薬、ドーパミンの効果を高める薬などを使うことで、かつてより長期間、症状をコントロールできるようになった。

 ただ、病気が進み薬の効き目が悪くなると、手術を伴う二つの治療法が選択肢となる。一つは、胃に穴をあけて小腸まで管を通し、体の外からポンプで持続的に薬を届ける持続経腸療法。もう一つは、頭蓋骨(ずがいこつ)に穴をあけて脳に電極を差し込み、体内に埋め込んだペースメーカーで脳を刺激する脳深部刺激療法(DBS)だ。

 どちらを選択するのかは、年齢や認知症の有無、治療薬への反応などをもとに検討する。順天堂脳神経内科教授の服部信孝さんは、「患者さん本人やご家族のご希望も重要です」と話す。

 リハビリテーションも、症状の緩和に効果がある。4年前に改訂された日本神経学会の診療ガイドラインには、体を動かす運動療法のほか、言語訓練や音楽療法などの有効性が盛り込まれている。

 ガイドラインの作成委員長を務めた服部さんは「病気の進行を抑えられるし、認知症の予防にもつながるなど、早期から進行期まで、どのステージにおいても有効性が高い。早期からリハビリを始めた方がいい」と話している。(村山知博)

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