台湾の統一地方選、最終盤の情勢は 中国の圧力に独立派候補が倍増
台中=石田耕一郎
台湾で4年に1度ある統一地方選が26日に投開票される。地方政治の満足度が問われる選挙だが、政権与党の民進党は対中政策の争点化により、序盤の劣勢をはね返そうと躍起だ。選挙結果は、2024年にある総統選をめぐる、各党の候補者選びにも影響する。
全土22県市の首長(うち1市は12月18日に延期)と議員らが改選の対象で、26日夜には大勢が判明する。
台湾の県市の首長は2期8年の任期制限がある。選挙では知名度を生かして再選を目指す現職が有利とされる。改選前勢力は民進党7(うち再選を目指す現職は3)、最大野党の国民党14(同11)、無所属1(同0)となっている。
民進党主席(党首)の蔡英文(ツァイインウェン)総統は24日、SNSに投稿したビデオで「厳しい国際情勢を乗り切るため、力を貸して欲しい」と訴えた。台湾の世論で高まる反中感情を、今回の得票に結びつけたいことがにじむ。
ただ、現有の首長ポストの維…