覚悟して挑んだ壮絶シーン ジャニーズWEST重岡大毅さんの演技論
突撃ジャニーズWEST
人気アイドルグループ「ジャニーズWEST」のメンバーが、月ごとに交代で近況や思いを語るコラム。今月は、重岡大毅さんが自身の芝居論を語ります。「雪女と蟹を食う」でも炸裂していた、「憑依型」とも評されるあの爆発的な演技力はどこから生まれるのでしょうか。
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この秋に放送された深夜ドラマ「雪女と蟹を食う」(東京系)は、20代の最後に取り組んだ異色の主演作となりました。生と死の間で揺れる主人公を演じる中で、特に印象に残っているのが第1話の冒頭シーンです。
この世から消えてしまいたいと思っている主人公が、天井から垂らしたロープの前でひたすら葛藤し、感情が入り乱れる。その様子を数分間にわたってワンカットで撮り続ける壮絶な場面。「首を吊(つ)ってやっぱりやめる。カップラーメンを食べる」とト書きがあるだけの台本を手に考えたのは、「自分を殺す瞬間は俺にもあるかな」ということでした。たとえば自分の中の光に蓋(ふた)をする瞬間、夢や目標を諦めてアイデンティティーを殺してしまうこと。それを想像した時、初めてロープに自分の指が引っかかった気がしました。
自分の演技を見て「これは」…