バラの酵母香る奈良のクラフトビール第3弾 奈良先端大と県内醸造所
伊藤誠
奈良先端科学技術大学院大学(奈良県生駒市)ストレス微生物科学研究室の高木博史教授らがバラの香り成分が入ったビール酵母を開発し、奈良市の醸造所が県産クラフトビールを商品化した。産学連携で昨年から取り組む「大和三山」シリーズの一つで、これで3種が出そろった。
高木教授と西村明助教は、元となる酵母(親株)に突然変異が起きやすくすることで、バラの香りの主成分であるフェネチルアルコールをたくさん作る新たな酵母の開発に成功した。発酵試験では、フェネチルアルコール含量が親株の約14倍だったという。
この新酵母を使ってクラフトビールを造ったのは奈良市東寺林町の「ゴールデンラビットビール」(市橋健代表)。同研究室と共同で「大和三山」シリーズの商品化を手がけてきた。
イングリッシュ・ペールエールの「かぐやま」(昨年7月)、ホワイトエールの「うねびやま」(今年7月)に続く今回の第3弾は、レッドエールの「みみなしやま」。これで3種類が完成した。
「みみなしやま」は、口に含…