「テック企業をぶっ壊せ」 若い2人に共通する閉塞感と不満

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ニューヨーク=真海喬生
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 共和党民主党、中西部と西海岸、ブルーワーカーとテック企業勤務。何かにつけて指摘される米国社会の「分断」だが、11月にあった中間選挙の取材で、取り巻く環境が対照的な2人の20代の若者に話を聞くと、意外にも共通の不満や怒りが浮かんでくる。

 11月7日夕、中西部オハイオ州に住むデニス・ガイシさん(28)は高齢者施設での仕事を終え、職場から20分ほど車を運転して飛行場に駆けつけた。8日の中間選挙を控え、トランプ前大統領と、彼の「推薦」を受けた共和党の上院議員候補のJ・D・バンス氏が参加する集会が予定されていた。

 「最近まで、政治のことはほとんど考えたことがなかった。でも、だんだんと自分や友人の置かれた状況がなにかおかしいと思い、興味を持って調べ始めた」

 何が「おかしい」のか。ガイシさんが真っ先に挙げたのは経済的な不満だ。激しい物価高(インフレ)が続くせいで、ウォルマートで買い物する回数を週2回から週1回に減らしたこと、安売りの商品を探すようになったこと。インフレは1年前より7%を超える高水準が続く。

 激しいインフレの原因は、ロシアのウクライナ侵攻によるエネルギーや穀物価格の高騰といった事情が大きく、単にバイデン政権の政策のせいとは言えない部分もある。だが、「トランプ大統領の時代はこんなことにはなっていなかった。再び共和党の人が大統領になれば、インフレもおさまり、生活に余裕が出ると思う」。

 不満は、インフレだけにおさまらない。

 ガイシさんの見つめる先の壇上で、バンス氏がマイクを通して演説する。「テック企業をぶっ壊せ。テック企業にさようなら。これは彼らのカルテルに対する戦争だ」

 オハイオ州は、かつて鉄鋼業

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