第2回金融緩和で株高、上昇する不動産価格 所得よりも広がる「資産格差」

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稲垣千駿 山本恭介
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 日本銀行金融緩和によって市場に出回ったマネーは、様々な資産への投資に回り、価格を押し上げた。株投資で恩恵を受けた人がいる一方、値上がりする不動産に手が届かずに購入をあきらめる人も。この10年で資産を持つ人と持たない人の格差は広がっている。

 「投資家にはチャンスタイムだ」。神奈川県大和市に住む、画家で個人投資家の男性(45)は、この5年ほどをそう振り返る。大きな理由の一つが、日銀による上場投資信託(ETF)の買い入れだ。ETFは株価指数に連動した投資商品で、日銀の買い入れが増えればその分、株価は上がりやすくなる。

 「日銀が買いに入っているのか」。男性は投資を始めて間もない2017年、ツイッターである投稿を見つけた。午前中の日経平均株価の下げ幅が大きくなると、日銀は午後にETFを買う――。投資家の間でそんな見方が広がっていた。こうした見方を参考に、わずか1年間で100万円の資金が株式投資のもうけで1千万円に増えたという。

 男性は株式投資で得た資金などを元手に、19年、生まれ故郷の島根県益田市で中古の一戸建てを170万円で購入し、改修して貸し出した。その後も信用金庫から約400万円を借り入れ、さらに戸建て5軒とアパート3棟も購入して貸し出している。

「官製相場」化する市場

 日銀が事実上、下支えしてい…

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