中国、ゼロコロナへの抗議が十数都市に拡大 体制へ突きつける白い紙
北京=高田正幸
厳しい規制で新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ「ゼロコロナ」政策に対する抗議の動きが広がる中国で、24日以降、北京や上海など少なくとも十数都市で抗議活動が行われた。批判の矛先は共産党の指導体制にまで及び、言論統制の厳しい中国では異例の混乱に陥っている。
各国大使館などが集まる北京市朝陽区では27日夜~28日未明、数千人が集まり、「自由が欲しい」などと声をあげた。付近を走る車両がクラクションを鳴らして支持を示す様子もみられた。軍が民衆を弾圧した1989年の天安門事件を経験した北京で、この規模の抗議集会が開かれるのは極めて珍しい。
抗議活動はこのほか上海市、広州市、湖北省武漢市、四川省成都市など各地に広がっている。SNSの投稿によると、10都市以上に及んでいる模様だ。
訴えの内容も「封鎖を解除し…
- 【視点】
習近平氏が中国共産党の総書記に就いて10年になりますが、今回の事態は最大の試練といえるでしょう。習近平指導部は、ウィズコロナ路線に転換することをよしとせず、「中国共産党の指導と社会主義制度の顕著な優位性」を示しているとして、ゼロコロナ路線