泣き虫だった阿炎の少年時代 勝つために学んだ両手突きと天性の技

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加藤真太郎
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 大相撲九州場所で、埼玉県越谷市出身の阿炎(あび、28)=本名・堀切洸助(こうすけ)、錣山(しころやま)部屋=が悲願の初優勝を果たした。

 阿炎の小学6年から中学3年まで「草加相撲練修会」で指導し、その後も成長を見守ってきた常光弘泰さん(58)は教え子の快挙に男泣きした。

 「すごい子だなって。言葉は要らない。会ったら抱き合いたい」

 27日の千秋楽。常光さんは東京・両国で営む豚肉料理店「わとん」で仲間8人と見届けた。

 常光さんは師匠の錣山親方(元関脇寺尾)とは同じ高校相撲部で1年後輩。「わとん」は錣山親方と阿炎が出会った特別な場所だ。祝福するメッセージもひっきりなしに200通以上届いたという。

 常光さんと阿炎の2人のなれそめは16年前。常光さんが「草加相撲練修会」の監督になり、そこに小3から通っていた阿炎がいた。

 「背だけひょろっと高くて、手足が長かった。でも、とにかくびびりで泣き虫でね。痛いのが大嫌いだった」と常光さん。「頭からぶつかるなんてできなかった。申し合いで自分の番が近づくと、『トイレに行く』と行って出てこないみたいな。そんなのばかりでしたね」となつかしむ。

 ある日、埼玉県八潮市のわんぱく相撲大会で優勝した柔道少年に、堀切少年は頭でぶつかられて、まわしをとられて、ぶん投げられたという。「悔しくてわんわん泣いていた」と常光さん。

 勝つためにどうしたらいいか。

 その時、常光さんが教えこん…

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