豊島九段、鋭い踏み込み光る 「棺おけです」と苦笑した糸谷八段
【将棋観戦記】A級順位戦4回戦
▲(先手)九段 豊島将之(2勝1敗) △(後手)八段 糸谷哲郎(1勝2敗)
対照的な流儀
34歳の糸谷と2学年下の豊島。ともに長く将棋道を歩んできた盟友同士の一戦である。
関西奨励会入会は糸谷が小学4年の時で1年先輩。17歳5か月で四段昇段を果たした糸谷はそれから1年後、平成生まれ初のデビューを飾った豊島に最年少棋士の座を譲った。豊島のA級昇級は2017年で、糸谷より1年早い。これまでの対戦成績は豊島が19勝7敗(順位戦は3―2)とリードしている。
現在の豊島について糸谷は「ますます緻密(ちみつ)な将棋を指されている印象。特に角換わりは隅々まで行き届いています」と話す。一方の豊島は「以前の糸谷さんは後手番だと一手損角換わりが多かったのですが、今は多彩。棋風は相変わらず力強い」と語る。
▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △8四歩 ▲2五歩 △8五歩 ▲7八金 △3二金 ▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △8六歩 ▲同歩 △同飛 ▲3四飛 △3三角 ▲5八玉 △8二飛 ▲3六歩4 △4一玉 ▲3七桂7 △2二歩 ▲3八銀18 △4二銀12 ▲8四歩3 △7二銀 ▲1六歩 △8八角成 ▲同銀 △3三銀 ▲3五飛 △2八角 ▲8五飛12
10月21日に行われた本局…