中国のコロナデモに見る監視社会の限界 政府は人々の声聞き動けるか

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聞き手・冨名腰隆
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 中国の「ゼロコロナ」政策に対して広がったデモは、なぜ起きたのか。今後、どのような動きに発展する可能性があるのか。中国の監視社会に詳しい梶谷懐・神戸大学教授に聞きました。

 ――中国各地に広がった今回のデモを、どう見ていますか。

 直近の原因としては、これまで厳しく実施してきた「ゼロコロナ」政策が、11月に入って緩和の動きを見せたことが関係していると受け止めています。隔離期間を短縮するなどの、いわゆる「20条措置」が公表されましたが、地方ではむしろ感染者が増加しているタイミングでした。現場レベルでは混乱が広がり、逆に管理を強化した地域もありました。

 市民からすれば期待が高まり、ようやく緩和されると思ったわけですが、そうはならなかった。特に、政策に通じた知識階級や大学生などに不満が募ったことが、今回のデモの動きにつながった面はあります。

 もう少し長い目で見れば、コロナ感染が怖いと感じていた人の中に、上海のロックダウン(都市封鎖)のようなことが起きたために、「コロナ対策による被害の方が大きいのでは」と感じる人が少しずつ増えてきたことも影響したように思います。

 コロナウイルスに対する中国…

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    三牧聖子
    (同志社大学大学院准教授=米国政治外交)
    2022年11月29日14時43分 投稿
    【視点】

    梶谷氏の名著「幸福な監視国家・中国」が描き出すように、権威主義的な統治は、トップダウンの圧力と統制だけで維持されるものではなく、中国共産党も、「人民の意思」をつかむために様々に腐心してきた。その狙いは、国民の不満を抑えて、統治を安定させるこ

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    江藤名保子
    (学習院大学法学部教授=現代中国政治)
    2022年11月30日9時32分 投稿
    【視点】

    これは中国現代史のなかで特異な現象が起きていると言ってよいでしょう。ここでの対応にみる習近平指導部の手腕と選択は、これからの中国の先行きを占ううえで極めて重要です。 当面の対応としては、コロナ対応を部分的に緩和しつつデモ行為に対して取