第47回安保3文書改定、「重要な議論」を避ける政府与党、元陸将の懸念
牧野愛博
国家安全保障戦略など安保関連3文書が年末に改定されます。メディアも防衛費や装備の話題を連日、取り上げ始めました。陸上自衛隊東北方面総監を務めた松村五郎元陸将は「せめて半年前から、広く国民に論点を提示して議論を始めるべきだった」と語ります。「肝心な議論が抜け落ちている」とも指摘します。
――3文書を巡る政府・国会の議論やメディア報道をどう見ていますか。
防衛費の金額や、財源、装備などに議論が集中しています。メディアも「ミサイルを何発保有」とか「巡航ミサイル・トマホークを導入」といった報道ばかりです。
抜け落ちた「日本として防衛力をどう使うべきか」という議論
肝心の「日本として防衛力を…

防衛費増額・安保3文書
外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など3つの文書を改定は、日本の安全保障政策の一大転機となりそうです。多角的にお伝えします。[記事一覧へ]