市川團十郎、江戸のスターから歌舞伎の象徴へ 十三代続く期待と重責

有料記事

増田愛子
[PR]

 400年以上の歴史を持つ歌舞伎には、親から子へ、師匠から弟子へ、その芸と共に受け継がれた、幾つもの名前がある。中でも今年、十三代目が誕生した「市川團十郎」は、江戸の歌舞伎役者の特別な地位を占めてきた。それは一体、なぜだろうか。

「なんと言っても、初代が『荒事』を創始して、今日まで代々の團十郎が中心となり受け継いできたことが大きい」。歌舞伎研究が専門の古井戸秀夫・東大名誉教授は指摘する。

 「荒事」は、超人的な力を持った英雄や、神仏を表す歌舞伎の演技様式だ。

 正義感や若さを表す赤色の隈…

この記事は有料記事です。残り2128文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(春トクキャンペーン中)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

春トク_2カ月間無料