すすきのに置かれた昆虫食の自販機 想定外の味と思わぬ反応
佐々木洋輔
札幌・ススキノのど真ん中に、その自販機はあった。未明に酔客が行列をなす「すすきのゼロ番地」。ススキノの顔「ニッカおじさん」の広告で有名な交差点裏手。手作り感あふれる青色のPOPに書かれた文字は「昆虫食」だ。日本三大歓楽街とも称される街になぜ?
コオロギ素揚げ(880円)、コオロギ3種食べ比べ(1500円)、シルクワーム=蚕の幼虫=素揚げ(1千円)、乾燥タランチュラ(2700円)――。10種類のラインアップは、いくつか売り切れだった。
自販機に記されていた販売元を訪ねた。
「素揚げが一番。揚げたては最高だ」
「昆虫食の認知度は、売り上…
- 【視点】
現在、ほとんどのタンパク質は、動物性から摂取されていますが、生産過程において、地球への負荷が問題視されています。昆虫は、栄養価が高いだけでなく、生産効率もよく、温室効果ガスの排出量も非常に少ないのです。次世代のタンパク質源と言われています。