ペット可の避難所設置へ条例案 岡山県総社市、西日本豪雨でも実践

原口晋也
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 岡山県総社市は、ペットを家族の一員と認め、共生できる社会の実現を目的にした「人とペットの共生条例」の来春の施行を目指している。災害時にペットを同伴できる避難所を設置することなどを柱とする。迷惑防止条例は全国各地にあるが、共生を謳(うた)うのは珍しいという。

 市は条例案を30日開会の11月定例議会に提出する。飼育されている哺乳類や鳥類、爬虫(はちゅう)類をペットと定義。ペットの命について「差別されることのない尊いもの」との理念を掲げ、行政と市民、飼い主、販売者それぞれの役割を盛り込む。

 市の役割としては、ペットが逃げた場合は市が捜索に協力し、保護した際には飼い主の特定に努めることを謳う。災害時には、ペットとともに身を寄せられる避難所を設けることも掲げる。担当部署を設置し、来年4月1日の施行を予定している。

 4年前の西日本豪雨で被災した際、市は実際に取り組んだ。ペット同伴の避難所6カ所を緊急に開設し、片岡聡一市長が自身のSNSで告知。26世帯が犬や猫を計30匹超を連れて入ったという。

 ただ、一般の避難所を仕切る形で設けたペット同伴のスペースについて、避難した市民から苦情も出た。片岡市長が自ら説得と調整に当たったという。片岡市長は記者会見で「大きなフロアを仕切ったり、部屋を分けたりするだけでなく、ペット同伴世帯だけの避難所も必要だ」と振り返った。

 市は、ペットの定義に当たる動物を飼育する市内の世帯は2~3割と想定している。災害の規模に応じ、そのつど設置数を検討するという。

 市は飼い犬や猫へのマイクロチップ装着補助も制度化するなど、ペットにやさしいまちづくりを推進してきた。片岡市長は「これが模範となり、全国に波及するようにしたい」と話している。(原口晋也)

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