「繁栄を祈ることで役割果たす」李元大統領、刑執行免除で自宅に戻る

ソウル=鈴木拓也
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 収賄罪などで懲役17年の実刑判決を受け、28日に特別赦免となった韓国の李明博(イミョンバク)元大統領(81)が30日、入院先からソウル市内の自宅に戻った。李氏は支持者らを前に「国民の皆さんに心配をかけて、大変に申し訳なく思う」と陳謝した。今後については「韓国の繁栄のために、祈ることで役割を果たす」と述べた。

 李氏は尹錫悦(ユンソンニョル)大統領と同じ保守系で、2008年から13年まで大統領を務めた。政治的に対立する進歩(革新)系の文在寅(ムンジェイン)前政権下で、在任中の収賄などの罪に問われ、20年10月に懲役17年の刑が確定して収監された。

 その後は持病の治療で入退院を繰り返し、今年6月に容体の悪化によって刑の執行が一時停止となって釈放されていた。

 尹政権は、李氏の特別赦免を決めた理由を「国民統合の観点」や李氏の健康状態の悪化と説明している。

 自宅に戻った李氏は、経済成長による雇用問題の解消や、福祉政策の強化に向けて「国民が力を合わせなければならない」とも述べた。(ソウル=鈴木拓也)

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