「車いすの監督」が初采配 高校サッカーの元スター選手が追う夢は

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清水優志
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 将来を嘱望されるFWとして名をはせた高校サッカーの元スター選手が、「車いすの監督」として、全国高校選手権の舞台に帰ってきた。

 山梨学院の羽中田(はちゅうだ)昌監督(58)だ。

 チームの初戦、神奈川・等々力競技場であった神村学園(鹿児島)との2回戦で、采配を振るった。

 韮崎高(山梨)時代、3年連続で全国高校選手権に出場。2度の準優勝を果たした。しかし、大学進学を目指した浪人中の1983年、バイクの転倒事故で脊髄(せきずい)を損傷した。下半身が動かなくなり、車いす生活に。一度はサッカーを諦め、山梨県庁に就職した。

 ただ、Jリーグ発足が再び心に火を付けた。県庁を離れ、サッカーの指導者を目指してスペインバルセロナへ。5年間を過ごし、サッカーについての見聞を広げた。

 帰国後はJリーグの監督を務めることができるS級コーチの資格を取得。2008年以降は社会人チームの監督などを歴任したが、18年に退いた。

 「監督をやらないか」

 1年ほど前、高校時代の監督で、現在は山梨学院の総監督を務める横森巧さんから声をかけられた。

 ただ、当初は自信を持てずに…

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