第3回金融緩和が支えた1割のゾンビ企業 中小社長「低金利が頼みの綱」

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小出大貴 細見るい 上地兼太郎 江口悟
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 日本銀行金融緩和で狙ったのは、人々が財布のひもを緩めて消費を拡大させることに加え、企業がお金を使って投資を増やすことだった。10年近くの緩和で企業の行動は変わったのか。

 東日本にある金属部品製造会社は今年、本社の土地と建物の売却に踏み切った。自動車や電機関連のメーカー向けに部品を出荷してきたが、メーカーが製造拠点を相次いで海外に移す中、会社の出荷量は10年前に比べて4~5割減った。

 「経済のパイが小さくなって、後継者不足もあり、同業者はやめていっている」と70代の男性経営者は話す。

 日銀の大規模緩和の下で銀行から融資を受ける際の金利は多少は低くなったが、「仕事が増えず、新しい設備を導入するためにお金を借りても返すあてがない」ため、借り入れは大きく増やさなかったという。

 ただ、日銀の動きは気になる。本社の売却に踏み切ったのも「金利はそろそろ間違いなく上がる。売却で得た資金を借金の返済に充てて、利払い負担を減らすために決断した」と語る。

 今は借りた建物で経営を続けているが、メーカーが海外に移した拠点を国内に戻す見通しはない。最近は電気代や原材料コストの値上がりが重くのしかかる。「今の取引先をつなぎとめて、現状を維持するのが精いっぱいだ」と話した。

伸び悩んだ設備投資、なぜ?

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