スペインはあえて2位狙い?臆測の背景は 監督は「1位通過を望む」

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 サッカー・ワールドカップ(W杯)カタール大会E組の日本―スペインが、日本時間2日午前4時にキックオフを迎える。

 スペインは勝てば1次リーグ1位での決勝トーナメント(T)進出が決まる。ただ、米国のスポーツ専門局ESPNによると、前日の記者会見ではスペイン代表のルイスエンリケ監督に対し、「2位で通過した方がスペインにとってはよいのではないか」という質問が投げかけられた。監督は「いい質問ですね。私たちもそのことを考えはしたので」と答えた。

 E組1位が決勝Tを勝ち上がると、準々決勝でG組1位と当たる可能性がある。そのG組で第2戦を終えて首位に立っているのが優勝候補に挙げられるブラジル(2勝)なのだ。

 2位通過の方が「得策」と考えられる理由はもう一つある。

 決勝Tの1回戦で、E組1位はF組2位と戦う。

 第2戦を終えた時点で、F組はモロッコが1勝1分けと好調だ。そのため、前回大会準優勝のクロアチア(1勝1分け)、同3位のベルギー(1勝1敗)という強豪国が2位通過する可能性もある。

 E組の第2戦を終えての順位は以下の通りだ。

 ①スペイン(勝ち点4、得失点差+7)

 ②日本(3、0)

 ③コスタリカ(3、-6)

 ④ドイツ(1、-1)

 スペインが2位になるケースとして、日本戦に引き分けて、コスタリカがドイツに勝つというパターンがある。

 スペインが日本に敗れた場合、同時刻に行われるドイツ―コスタリカの結果次第ということになる。

 ①ドイツとコスタリカが引き分ける

 ②ドイツがコスタリカに勝つ

 ③コスタリカがドイツに勝つ

 スペインは①だとコスタリカと勝ち点で並び、②だとドイツと勝ち点で並ぶ。勝ち点で並んだ場合は得失点差で上回ったチームが2位になる。スペインは第2戦を終えた時点の得失点差でドイツとコスタリカを大きく上回っているため、よほどのことがない限り、スペインが2位になる可能性が高い。

 ③だとスペインはE組3位となり、1次リーグ敗退が決まってしまう。

 下馬評ではドイツが有利だが、今大会でも日本がドイツを破ったように、ジャイアントキリング(番狂わせ)は起こりうる。

 引き分けならまだしも、スペインが「敗れてもよし」という試合を最初からすれば、1次リーグ敗退のリスクがあるだけでなく、代表の奮闘を願うサポーターを裏切る行為にもなる。ルイスエンリケ監督も「我々は優れたチーム。1位通過を望みます。もし準々決勝でブラジルと戦うことになれば、それはそれで素晴らしいことです」と話している。

1982年に起きた「ヒホンの恥」とは

 ちなみに、1次リーグの最終…

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