引きこもっていた僕、英語独学でTOEIC満点 決め手は倍速勉強法
TOEIC990(満点)、英検1級、国連英検特A級――。東京都内の学習塾講師の和田啓さん(27)は、留学せず、独学で数々の英語の資格を取得しました。きっかけは、大学時代に引きこもっていた経験。英語の上達とともに、生きづらさまでもをブレークスルーしたという、独自の勉強法を聞きました。
――英語を始めた当時、どんな大学生だったのですか。
「華やかな大学生活とはかけ離れた、引きこもる生活でした。福岡市内の男子校から中央大学文学部に進学しましたが、人見知りが激しく、周囲になじめませんでした。会話でどもってしまい、『コミュ障』と言われ、自宅にとじこもるようになりました。1年で取れたのは40単位中、11単位。心はボロボロ。成績不振の通知が実家に届き、両親から校内カウンセラーに相談するよう勧められました」
「『消えてなくなりたい』と話す僕に、カウンセラーさんは『必要としてくれる人は必ずいる』と励ましてくれました。2年の時に週6回授業を受けて、留年危機を脱して何とか進級。ある日、簡単な英文をカウンセラーさんの前で訳したら、『すごいね。TOEICを勉強してみたら?』と言われました」
「当時、TOEICは405点。リスニングではフランス語が流れているのかと思ったし、リーディングは集中力が切れて、もはや『塗り絵』でした。気乗りしませんでしたが、就活が迫っていたので、やってみることにしました」
――半年で730点、1年で870点まで伸びたそうですね。当時の勉強法を、リスニングから教えてください。
「TOEICの問題を1日1パートやるよう、ルーティン化しました。答え合わせで終わらせず、何が聞き取れなかったのか、スクリプト(台本)を見て確認し、音声を聞きながら声に出してまねするシャドーイングを5回、繰り返しました。シャドーウィングをすると、二つの音がつながって発音される『リンキング』が分かります。例えば、『fall in』はLとIがつながって、『フォーリン』と発音されますが、これが分かっていないと聞き落としにつながります」
「また、音声を1.2倍速で聞く訓練もしました。テンポに慣れると、通常の速度がゆっくり聞こえるようになりました」
――リーディングはどんな勉強をしたのですか。
「これもルーティン化し、単…