最年少役員は34歳  アイリスオーヤマ社長が若手を抜擢する理由

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池田良
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 【宮城】原材料価格の高騰や円安の進行は、多くの企業の経営の足かせになっている。「値ごろ感」を戦略に据える生活用品大手のアイリスオーヤマ仙台市)にとっても逆風だ。大山晃弘社長に先行きの見通しや、雇用戦略などを聞いた。

 ――厳しい環境下ですが、来春の新卒採用(高卒除く)は過去最高の368人を予定しています。その狙いは。

 人口減、少子高齢化で若い人の採用が年々難しくなっています。新しいアイデアや商品、サービスの提供に若い人の力は必要です。若い人にはこの厳しい状況や変化をポジティブに捉え、チャレンジ精神を養っていただきたい。

 ――約5400人の社員の平均年齢は31・5歳と若いですね。

 積極的な抜擢(ばってき)をしています。今年、執行役員になったのはこれまでの最年少の34歳で、年功序列はほとんどないです。能力がある人には年齢を問わずチャンスを与え、意欲を持って働ける職場づくりを目指しています。

 ――日本は長く賃金が伸び悩んでいます。

 個人消費が大きく占める日本経済は、給与を上げることで需要が伸びます。その提言をしていますが、1社だけでやっても意味がありません。我々は「隗(かい)より始めよ」で、2020年以降、毎年ベースアップをしています。

 また、利益への貢献度が高い社員をメダリストとして選び、年齢や役職に関係なく、貢献に見合った賞与を定期賞与と別に支給しています。できるだけ給与は高く、一方で生産効率を高めて人件費を抑える。従業員と会社がウィンウィンであることが大事です。

 ――ただ、かじ取りは厳しい…

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