ネーミング大賞に「ほぼカニ」 SDGs先取り、内食に明るさを評価

金子智彦
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 今年最も称賛すべき商品名、サービス名、社名などを選ぶ「日本ネーミング大賞2022」の授賞式が2日、東京都内で行われ、最優秀賞にはカネテツデリカフーズのカニ風味かまぼこ「ほぼカニ」が選ばれた。

 同社によると、不漁続きのカニの代わりにタラのすり身を使った点が、水産資源の保護をうたうSDGs(持続可能な開発目標)の理念を先取りしており、商品名がそのことを分かりやすく伝えているというのが受賞の理由だ。コロナ禍で増えた内食の食卓を明るく、楽しくした点も評価された。

 ほぼカニは魚の練り物を使って、本物のズワイガニのような味や食感、見た目を再現した商品で、14年3月に発売された。

 その後、ホタテ、カキフライ、うなぎ、いくら、「だいたいイカ」などフェイクかまぼこの商品群、「ほぼシリーズ」を発売。累計販売量は6700万パックを突破した。

 授賞式で、ほぼカニの名付け親の村上健・同社会長は「品質感をみごとに言い当てながら、カネテツらしいアホっぽさも含んでいる名前。この商品によって4800万匹のズワイガニの命を助けたことになっている。ネーミングとはモノを売るための記号ではなく、それに触れたお客様の心が揺れて何か幸せな気持ちを注ぎ込めるような、極めて情緒的なコンテンツだと思った」と話した。

 同賞は、一般社団法人「日本ネーミング協会」が創設したもので、今回で3度目。ネーミングの重要性を広く社会に発信することで、ネーミングの質と価値の向上を図り、産業の発展に寄与することを目的とする。

 審査対象は、21年10月1日から22年9月30日までの間に国内で販売または提供されている商品名やサービス名などで、そのネーミングが商標登録されていること。期間中に販売、提供されていれば、20年前に発売された商品でも審査対象に含まれる。

 最優秀賞は、第1回が「鼻セレブ」(王子ホールディングス、王子ネピア)、第2回は「東京ソラマチ」(東武鉄道)が受賞した。

     ◇

今年の受賞作品は以下の通り。

【最優秀賞】ほぼカニ(カネテツデリカフーズ)

【優秀賞】鉄印帳(第三セクター鉄道等協議会、日本旅行、読売旅行、旅行読売出版社)、アラウーノ(パナソニックハウジングソリューションズ)、シャボン玉石けん、メルカリ

【ルーキー賞】生ジョッキ缶(アサヒビール)、闇落ちとまと(曽我農園)、バンザイ山椒(岩塚製菓)

【地域ソウルブランド賞=戦略エリアは沖縄県】かりゆし(沖縄県衣類縫製品工業組合)、BLUE SEAL(フォーモストブルーシール)、サンゴに優しい日焼け止め(ジーエルイー合同会社)

【審査委員特別賞】おうちにかえろう。病院(医療法人社団焰)、ちんこすこう(ワンダーリューキュー)

【レジェンド賞】グリコ(江崎グリコ)、ノーシン(アラクス)(金子智彦)

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    大村美香
    (朝日新聞編集委員=食と農)
    2022年12月2日16時3分 投稿
    【視点】

    「カネテツらしいアホっぽさも含んでいる名前」という、ほぼカニの名付け親、村上健・カネテツデリカフーズ会長の言葉に、思わずにやりとしてしまいました。中島らもさんの手による広告シリーズもあったし、と懐かしく思い出しました。