「息子を亡くした喪失感が募る」 笹子トンネル事故から10年

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池田拓哉 角詠之
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 山梨県大月市の中央自動車道笹子トンネルで天井板が崩落して9人が死亡した事故は2日、10年を迎えた。現場近くで開かれた追悼慰霊式には遺族や関係者ら約60人が参列し、犠牲者を悼んだ。

 参列者たちは慰霊式に先立ち、事故が起きた午前8時3分にトンネル付近で黙禱(もくとう)を捧げた。

 犠牲者の森重之さん(当時27)の父、和之さん(71)=茨城県=は追悼式のあいさつで「時間がどんどんと過ぎていくのは寂しい。息子を亡くした喪失感が募ります」と述べた。

 中日本高速道路名古屋市)の小室俊二社長は慰霊式で、犠牲者の遺影を前に「皆さんの尊い命と人生を奪うというあってはならない事故を引き起こしてしまった。本当に申し訳ございません」と述べ、再発防止に努める姿勢を示した。

 事故は中央道上りトンネル内で起きた。トンネル天頂部のボルトが落ちてつり金具が外れ、天井板が約140メートルにわたり崩落。車3台が下敷きになって9人が死亡し、3人が負傷した。

 甲府地検は、業務上過失致死傷容疑で書類送検された中日本高速元社長やトンネルの点検担当者ら8人を不起訴処分とした。(池田拓哉 角詠之)

 慰霊式であいさつした遺族4組のうち群馬県高崎市の小林寿男さん(75)と妻の悦子さん(73)は、次男の洋平さん(当時27)を亡くした。悦子さんは「この10年間、洋平のいない生活に慣れたというか、慣らされてきたような感じ」と振り返る。

 都内の会社に勤務する洋平さ…

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