(1日 W杯1次リーグE組 ドイツ4-2コスタリカ)
ドイツにとってコスタリカ戦は、W杯史上最多となる112試合目のゲームだった。
優勝4度を誇る強豪の存在は、サッカー界の変化の速さを物語っている。
2014年ブラジル大会では他を寄せつけずに優勝。ボールを前線から追い込み、奪っては高速のカウンターを仕掛けた。
いまや世界中に広がった現代サッカーを先取りし、身にまとっていた。
そんなチームが、2大会連続で1次リーグを突破できなかった。
4年に1度という時間の流れは絶妙なタイミングでやってくる。
進化や世代交代と、残すべきもののバランス。
1962年のブラジルを最後に連覇のない歴史が、この世界で勝ち続けるハードルの高さを示す。
ITが進むこの時代だ。新鮮だった戦術や理論はあっという間に世界中に広まる。
新しいものが生み出される一方で、ファッションのように時を経て、再び脚光を浴びるものもある。
日本サッカー協会技術委員会の影山雅永ユース育成ダイレクターはこの秋、ドイツで開かれたコーチ会議に出席した。
コロナ禍で3年ぶりの開催だった。
前回は「ポジショナルプレー」「ハーフスペース」といった用語があふれかえり、戦術の話が盛んだった。
ところが、今秋は、戦術的な…