第9回エコカー減税、現行基準を数カ月据え置きへ 政府・与党方針
新車登録や車検のときに払う自動車重量税を安くする優遇措置「エコカー減税」について、政府・与党は今の適用基準を数カ月据え置く方針を固めた。今の基準は来年4月末までで、以降の基準を厳しくすることを検討していた。半導体不足で納車期間が延びており、車を買う人に想定外の負担が出ないようにする。
エコカー減税は、燃費性能に応じて自動車重量税を25~100%割り引く。今はガソリン車も含めて広く適用されている。電気自動車(EV)の普及を促すためにガソリン車への適用を絞ることが検討されていた。
ただ、購入を決めたのに納車が遅くなって新車登録が来年5月以降になれば、本来なら受けられたはずの優遇を受けられない購入者が出る可能性がある。経済産業省や自動車業界は、このタイミングで基準を変えれば販売現場が混乱するとして、1年間の据え置きを要望していた。与党税制調査会の幹部は「(税負担の)予見可能性がないとよくない。基準の据え置きは必要だ」と話す。
据え置く期間は今後の与党税調で詰め、12月中旬にまとめる税制改正大綱に盛り込む。
ほかにも、今回の税制改正で…

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