若者を引きつける中村哲さんの「美しさ」 殺害から3年、広がる共感

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高木智子
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 医師の中村哲さん(享年73)が、人道支援をしていたアフガニスタンで殺害されてから4日で3年。中村さんを支えてきたNGO「ペシャワール会」(福岡市)は遺志を継ぎ、現地での活動を続ける。事件後に中村さんを知った人たちにも、その存在は影響を与え続けている。

 赤沢空さん(35)は、東京での暮らしを離れ、福岡市のペシャワール会事務局で働き始めて1年になる。

 中村さんが殺害されたのは2019年12月4日。当時は都内の設計事務所に勤めていた。都内の大学を卒業後、主に住宅を設計する仕事をしたのち、大きな公共施設をつくる設計事務所に移っていた。利益を求める商売色が濃く、数字を求められる日々に悩んでいた。

中村哲さんが亡くなって3年。アフガニスタンの支援活動を続ける「ペシャワール会」の会員・支援者は1万人増え、特に若い世代が目立つそうです。何が若者たちを引きつけるのか。背景にある「危機感」が見えてきました。

 仕事中、ラジオで偶然耳にしたのが、中村さんが銃撃されたニュースだった。困窮するアフガニスタンの人々のため、医師なのに用水路を建設したという。命を救うために。

 何も知らなかった赤沢さんは…

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