サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、決勝トーナメント進出を決めた日本。
競技場で取材していると、日本代表ユニホームのレプリカや日本の国旗を身にまとった外国人ファンに出会うことも少なくない。
彼ら、彼女らはなぜ、日本を応援するのだろうか。
「地下鉄大江戸線が恋しい」
「僕、日本に住んでいたんです」
日の丸の小旗を手に、「TOKYO」と書かれた紺色のTシャツ姿の少年に声をかけると、意外にも、日本語で答えが返ってきた。
アゼルバイジャン出身のアラン・ヌール君(9)。システムエンジニアの父ジーヤさん(37)と母チナラさん(37)は、昨夏の東京五輪で組織委員会のスタッフとして、ITと事務の部門でそれぞれ働いていたという。
よく見ると、チナラさんの水色と白のTシャツは東京五輪のものだった。
一家は2018年から3年間、東京・勝どきに暮らし、アラン君は地元の幼稚園に通った。
当初は日本語が分からずもど…