ぷっくりとしたおなかにまだら模様の背中。福島県相馬市の松川浦漁港で10月中旬、天然のトラフグが水揚げされた。ラグビーボールくらいに大ぶりなもの、いきがよくバケツから逃げ出すものもいた。
地元の相馬双葉漁業協同組合(相双漁協)で、ふぐはえ縄操業委員長を務める石橋正裕さん(43)も、この日は35匹を水揚げ。「まあまあかな」と満足げな表情を浮かべる。
福島県沖では近年、トラフグの漁獲量が急増。県水産海洋研究センターによると、東日本大震災前は毎年2トン弱だったが、2019年は2・8トン、20年は6・3トン、そして、昨年は27・8トンと震災前の10倍以上に増えた。
今年も好調で、漁獲の大半を…