クロアチアってどんな国?新婚旅行で人気・内戦の歴史・カズもプレー
サッカーワールドカップ(W杯)カタール大会で、日本はドイツ、スペインと優勝経験国を相次いで破り、2大会連続の決勝トーナメント進出を決めました。1回戦で対戦する相手はクロアチアです。思い浮かぶのは、世界遺産、マグロ、カズ……。そして、サッカーへの並々ならぬ国民の情熱は、多民族統合の歴史と深く結びついています。どんな国なのでしょうか?
ヨーロッパの南東、バルカン半島の西岸にあるクロアチアでは、九州の約1・5倍の国土に約406万人(2019年)が暮らしています。
アドリア海に面した美しい海岸線が5800キロ以上にわたって続き、北部には多くの温泉がある自然豊かな国です。
「アドリア海の真珠」とうたわれる南部の城壁都市ドブロブニクは、新婚旅行先として人気で、日本をはじめ世界中から観光客が訪れます。ドブロブニクの旧市街をはじめ多くの世界遺産を抱え、観光業が国内総生産(GDP)の2割近く(19年)を占めています。
ほかにも、オリーブ栽培や造船業、ワインづくりなどが盛んで、日本との貿易では輸出の約5割がアドリア海産のクロマグロです。
東西ヨーロッパのはざまにあり、たびたび他国に侵略されてきました。16世紀にはハプスブルク帝国の支配下に入り、海岸の景勝地は貴族たちの別荘地に。第2次世界大戦中はナチス・ドイツの傀儡(かいらい)国が樹立されました。
東西冷戦中は、セルビアやスロベニアなどとともに六つの共和国の一つとして旧ユーゴスラビア連邦を構成しました。
隣人が隣人を殺すような…
しかし、再び戦禍に見舞われ…