「夜のパン屋さん」色々な店の味を選ぶ楽しさ 札幌で6日開催

石垣明真
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 【北海道】いろんなパン店から、売れ残りそうなパンを買い取って販売するイベント「夜のパン屋さん★札幌」が6日夜、札幌市北区の書店で開かれる。フードロスをなくす取り組みであると同時に、生活困窮者が店先に立つことで雇用をつくる狙いもある。今後、月1回のペースで開店する予定だ。

 運営するのは、雑誌「ビッグイシュー日本版」の販売をサポートする団体「ビッグイシューさっぽろ」。同誌はホームレス状態の人たちが路上で販売し、売り上げの一部を生活資金に充ててきた。

 「夜のパン屋さん」は2020年10月、関連団体が東京で始めた。都内3カ所で週1~3回ほど開かれている。地方での開催は今回の札幌市が初めてという。

 仕組みはこうだ。

 複数のパン店から、閉店前後に売れ残りそうなパンを定価より安い値段で買い取り、夜のパン屋さんで定価販売する。住居がないなどの理由で生活に困っている人が接客し、利益はその人たちに還元される。客にとっても、さまざまな店のパンを選べるよさがある。

 11月3日に試しに開店したところ、札幌市の6店から約200個のパンが集まり、完売したという。6日のイベントでも複数の店が協力する予定だ。

 同市北区の「てるぱん」もその一つ。店主の山道照夫さん(50)は、約30年勤めた食品関連会社で見栄えが悪いといった理由で廃棄される食品を多く目にした。パン店を開いてからも、売れ残って捨てるしかないパンを前に罪悪感を感じていた。夜のパン屋さんの取り組みを知り、自分から問い合わせた。

 「パンを廃棄するとき、フードロスという言葉で単純に片付けられない悔しさもあった。こういったかたちで販売することで誰かに食べてもらえるうえ、生活に困っている人にも協力できる」と山道さん。

 ビッグイシューさっぽろ事務局長の平田なぎささん(61)は「フードロス削減と雇用創出を両立させる仕組みで、お客さんにとってもいろんなパンを楽しめるから、三方よし。地方開催の先例になって、この活動が全国に広げるきっかけになればと思う」と話す。

 春を迎えるころには開催のペースを週1回ほどに増やし、より多くの生活困窮者を雇えるようにしたいという。

 6日は午後4~7時、札幌市北区北18条西4丁目の「シーソーブックス」で営業する。パンがなくなり次第終了。問い合わせは事務局(070・9063・3940)まで。(石垣明真)

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