実は似てる?小論文とスポーツ 坂下真心が逆転シュートを決めるまで

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構成・阪本輝昭
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NMB48のレッツ・スタディー!小論文編 坂下真心さん③

 2020年度から始まった大学入試改革では、思考力や表現力がより重視されるようになりました。改革の先行きが不透明な中、どう勉強すればよいのか。NMB48のメンバーが書いた小論文を大手予備校・河合塾の講師に添削してもらい、ヒントを探ります。坂下真心(まこ)さん(17)がお題を読んで挑戦しました。(構成・阪本輝昭)

今回のお題「万博を面白くするため、NMB48としてできること」

「2025年の大阪・関西万博を面白くするため、NMB48としてできることを考えてみてください」(200字以内)

坂下真心さんの小論文「やはりアイドルなので…」

 私は万博でグループとして何ができるか考えたとき、やはりアイドルなので歌やダンスが思い浮かびました。

 そしてそれを私が好きな体を動かすことと結び付けて、NMB48の楽曲と振りつけを使って世代問わず沢山(たくさん)の人に楽しく気軽にできるエクササイズを作りたいなと思いました。

 私達(わたしたち)のファンの方は体を動かすきっかけになると思うし、私達を知らない方には知っていただける機会になるので良いこと尽くしだと思います。

坂下真心さんプロフィル

さかした・まこ 2005年、大阪府生まれ。NMB48の「8期生」として今年の元日から活動を開始。趣味は「運動すること」で、特技は「ハンドボール、サッカー、野球のピッチング、走ること、テニス」。

河合塾・加賀健司講師「見事な着地…でも、さらなる高みを目指せる」

 出題と添削を担当するのは河合塾で小論文を指導する加賀健司講師です。

     ◇

 見事な着地です。「アイドルである自分(自分たち)」というところを出発点に据えて、アイドルだからこそできる活動を考え、取り組みたいことを具体的にわかりやすく記述しています。過去2回の小論文で注文をつけた部分でもありました。そうした指摘を正確に反映しており、文章全体の完成度も高く、これなら十分に合格点を得られるでしょう。

 そのうえで、なのですが。坂下さんはすぐれた文章の書き手だと思うので、もう一段の高みをめざしてほしいと思います。坂下さんの感想を初回から読むなかで、「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のテーマについて、「多様性を大切にする」メッセージと受け止めていると感じました。私も「多様性」こそが重要なキーワードだと思っています。「健康」や「若さ」の価値をうたい上げるだけの万博で終わっては、そこから取り残される人たちが出てくるからです。

 NMB48のダンスをとりいれたエクササイズは、なるほど楽しそうです。振り付けを工夫してくれれば、世代を超えて取り組めると思います。ですが、体を動かせない人や歩行が困難な人たちもいますね。そういう人たちも「いのち輝く」体験ができ、それが万博以後も継続的な取り組みとして定着してゆくために何が必要か――。次の段階では、そこを考えていけるとよいなと思いました。

 健康状態や年齢に関係なく、みんなが希望をもって一日一日を生きられる時代。置かれた環境に関係なく、人とのつながりや世の中とのつながりを確かに感じられる社会。それが本当の「いのち輝く」だと私は考えます。科学技術で実現できるものもあれば、発想の転換によって思いのほか簡単に現実化できるものもあるでしょう。坂下さんならどんな発想を抱くか、知りたくなりました。

 今回、坂下さんの様々なアイデアに触れ、同時に文章の進化も感じることができ、非常に楽しいシリーズでした。万博まではまだ時間があります。再登場に期待しています(笑)。

記事後半で読者プレゼント企画も

今回のシリーズで、小論文と作文との違いを知ったという坂下真心さん。そのポイントはどこにあるのでしょうか。記事後半で詳しく語ってもらっています。坂下さんのサイン色紙を抽選で進呈する読者プレゼント企画の案内もあります。

坂下真心さん「小論文と作文の違い…よくわかっていませんでした」

 ううっ、よかったぁ。

 実はちょっと緊張していたんです。というのは、今だから言いますが、私、小論文というものがよくわかっていなかったんです。読書感想文や作文は書いたことがあるんですが、「小論文ってなんだろ?」って。1、2回目はその違いをよく理解しないまま、漠然と書いていました。

 作文なら、自分の思ったことだけを自由に書けばいい。小論文は自分の意見と、そこにつながる理由をしっかり述べ、読んだ人を「説得」できるものでなければならない。1、2回目の小論文に対する加賀先生の指摘を読み、そんな違いを学びました。3回目はそこを特に意識しました。

 私、アイドルなのにダンスが苦手なんです。でも、日々舞台に立つうちに、学んだことがあります。ダンスには一定の「型」があり、まずはその型を知ることが大切。いきなり自分の味を出そうとするのではなく、形式をちゃんと理解し、少しずつ自分なりの解釈や工夫を乗せていく。それが積み上がって、自分の「個性」になっていく。小論文も多分そうなんじゃないか。そう気づいたときに、未知の小論文に対する恐れが消え、少し冷静に原稿用紙に向き直ることができました。

 そしてもう一つの学びは、「自分の経験をもとに語る意見でなければ、他人の心を揺さぶる説得力をもたない」ということです。

 なんとなくの思いつきやアイデアをただ記しても、それは薄っぺらな文章にしかならない。かといって体験をつらつら書くだけでは日記と変わらない。「経験」と「意見」がセットになって、初めて文章が生き物になるんだなと。それは文章だけじゃなく、人と会話をするうえでも大切なことかも知れないですね。

 さらに、もう一つ。

 今回の小論文チャレンジで…

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