「インフレ手当」まだ少数派 大手企業アンケート、ベア検討もわずか

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栗林史子 田中奏子
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 物価の急上昇を補うだけの賃金の引き上げは実現するのか。

 全国の主要100社を対象にした朝日新聞のアンケートで、来年度にベースアップを検討している企業は15社にとどまった。一方、冬のボーナスは、昨年より増額を検討しているという企業が半数を占めた。

 調査は春秋の年2回行っている。今回は11月14~25日に実施した。

 来年度の賃金の方針について複数回答可で聞いたところ、「定期昇給の維持を検討する」「手段は未定だが、賃金の総額を増やすことを検討する」がそれぞれ17社で最多。「ベースアップを検討する」は15社だった。ベアを検討していても、上げ幅は未定の企業が多かった。

 三井住友トラスト・ホールディングス(HD)の高倉透社長は「足元の物価上昇も踏まえて相当踏み込んだ対応が必要と認識している」とコメント。阪急阪神百貨店などを運営するエイチ・ツー・オーリテイリングの荒木直也社長は「物価が上がり、従業員への対応の必要性を感じている」としつつも、「我々はコロナからの回復途上。企業業績との兼ね合いになる」と話した。

 サントリーHDの新浪剛史社長は「賃金水準が低いのは企業がキャッシュをためこんでいるためだ。経営陣が雇用を守ることだけを使命だと考え、お金を貯め込むことがセーフティーネットになると考えている」と述べた。

 急激な物価高に対応するため、一時的な「インフレ手当」を支給する企業も出てきたが、まだ少数派のようだ。

 インフレ手当を出す予定の有無を聞くと、「特別手当を支給・検討中」と答えたのは1社のみ。「対応する予定はない」が23社、「ベアを実施・または検討」が18社だった。

 清水建設の半田公男副社長は「海外勤務者については、円安による実質所得の減少分を補塡(ほてん)する対応をした」とコメントした。

一時金積み増しは前向き

 一方、コロナ禍からの企業業…

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