京都と大阪で展開のスーパー、破産手続き開始 電子マネー未返還も
原田達矢
東京商工リサーチ京都支店は2日、京都や大阪などで食品スーパーを経営していたツジトミ(京都府八幡市)が、大阪地裁に破産を申請し、11月29日付で破産手続き開始決定を受けた、と発表した。ツジトミは10月から事業を停止していた。
同支店によると、負債総額は約12億1400万円で、債権者は583人。ツジトミは、2021年から「ツジトミプリカ」と呼ばれる独自のプリペイド型電子マネーを一部店舗で導入していた。閉店により、入金した電子マネーが引き出せない状態となっている。債権者には、電子マネーが未返還の利用者186人も含まれるという。
ツジトミは1982年設立。今年4月時点で、京都府内や交野市、茨木市に4店舗を展開していた。2012年12月期には約38億円の売り上げを計上したが、近隣に出店した他のスーパーと競争が激化した。20年12月期まで4期連続で赤字を計上しており、コロナ禍以前から資金繰りのめどが立たなくなっていたという。(原田達矢)
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