金融緩和は評価するが…企業トップ、政策正常化への「出口」を懸念

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栗林史子 田中奏子
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 揺れ動く経済情勢を日本企業はどう展望しているのか。朝日新聞社では春・秋に主要企業100社へ景気アンケートを実施しています。物価高の影響や賃上げの取り組みなどについて、経営トップたちの視点を紹介します。

 着任から9年半あまり。来春の任期満了での交代が確実視されている日本銀行黒田東彦(はるひこ)総裁を、経営者らはどう評価するのか。

 朝日新聞の全国主要100社へのアンケートで、着任からこれまでの金融政策全般の評価を尋ねたところ、53社が「ある程度評価する」と答えた。ただ、長年続いた大規模緩和の「出口」はどこにあるのか。道筋は見えていない。

 調査は春秋の年2回行っている。今回は11月14~25日に実施した。

 利上げに転じた欧米の中央銀行と一線を画し、大規模な金融緩和を続けるいまの方向性は、34社が「ある程度評価する」と答えたが、「どちらとも言えない」が31社、「あまり評価しない」が9社だった。

 金融緩和策が景気浮揚に一定の効果があるとしつつも、米国との金利差拡大に伴う急激な円安など、副作用への懸念がうかがえる。

 大阪ガスの松井毅副社長は「景気を浮揚させた点は評価できる。一方で、金融政策の正常化に向けた余地が一層狭くなっている」と指摘した。

 3月以降、急速に円安ドル高が進んだ円相場は、10月に一時、32年ぶりの円安水準となる1ドル=151円台後半をつけた。政府・日銀は今回の円安局面で、24年ぶりのドル売り円買いの為替介入に踏み切った。しかし、富士フイルムホールディングス(HD)の後藤禎一社長は「為替介入による効果は一時的で、トレンドを変えるにはいたっていない」とする。

次の日銀総裁に求めるものは

 来春に就任するとみられる次…

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